抗真菌薬の解説ページ

真菌をわかりやすく言うと「カビ」のことです。抗真菌薬は真菌を死滅させるためのお薬です。身近な病気としては水虫なども抗真菌薬が用いられます。当サイトでは抗真菌薬について詳しく解説いたします。

足の裏にも潜むカビ

抗真菌薬とは?効果と特徴

抗真菌薬は薬の一種であり、水虫をはじめとしたさまざまな症状に対して処方される物となっています。ではこの抗真菌薬とはそもそも何なのかというと、効果としては「真菌の活動を阻害して増殖を防ぎ、既に発生した真菌を殺菌する」ということになります。主なものにニゾラールなどがあります。薬のタイプとしては主にポリエン系、アゾール系、キャンディン系の三種類があり、それぞれによって作用機序は異なりますが目的はある程度共通しています。ただしかし抗真菌薬について注意をしなくてはならないのはまず対象となる真菌によって最も有効となるタイプが異なるということです。アゾール系は比較的多くの真菌に対して効果を示すようになっていますが、状況によってはキャンディン系などの方が効果が見込める場合もありますから、状況に応じた使い分けを意識するようにしなくてはなりません。またもう一つ注意が必要なのは、抗真菌薬を中途半端に使うと真菌が薬剤耐性を得てしまうリスクがあるということです。薬剤耐性とは特定の薬剤の効果を無効化する能力のことであり、例えばアゾール系の薬を真菌が完全に殺菌されない程度で長期間使い続けるということになると、その真菌がアゾール系の抗真菌薬に対して薬剤耐性を持ってしまい、アゾール系は一切効果が無いということにもなりかねないのです。この点はかなり見落とされがちなところで、特に医師から処方された抗真菌薬を使って一旦症状が落ち着いたところで「もう治ったから使わなくてよいだろう」と自己判断をしてしまうことで引き起こされやすいリスクとなっています。抗真菌薬は真菌に対する特効薬ではありますが、その分しっかりとした使い方を意識していないと後で困ることになりますから事前にしっかり勉強しておきましょう。

抗真菌薬の種類と病状

水虫などの原因となってしまう真菌に対する抗菌活性を示す薬のことを抗真菌薬といいます。外用剤と内服薬、注射薬があり病状によって使い分けられています。真菌の症状としては、感染が皮膚表面や角質で留まっている状態の表在性真菌症は外用薬として塗り薬を使用します。真菌による感染が皮下組織や爪に及ぶ深部皮膚真菌症は外用薬での治療が難しい場合は内服薬を使用します。内臓真菌症になると内臓などの体内の臓器にまで及んでいる状態です。抗がん剤や免疫抑制剤の投与をしている人に起こりやすいとされており、内服薬や点滴によって薬が使用されます。さまざまな種類があり、ポリエン系抗真菌薬は、真菌の細胞膜を構成しているエルゴステロールを破壊して細胞膜に穴を開けて、細胞内の成分を細胞外へと漏出させることで真菌を死滅させていきます。アゾール系抗真菌薬はエルゴステロールの合成を阻害する働きがあります。合成を抑制することによって真菌の増殖を抑えることができます。キャンディン系抗真菌薬は真菌の細胞壁の合成する薬となります。真菌の細胞壁の主成分としてグルカンという糖が使われていますが、このグルカンの構造を構築するための酵素を阻害させて細胞壁合成を抑制して治療します。このような薬を使って治療していく時のポイントとしては、根気よく続けることが大切です。また、水虫などはできるだけ患部を乾燥していくことも大切です。靴はサンダルなどの通気性の良いものを選び、入浴したら患部は清潔にしっかり洗っていきます。入浴後はいったん乾燥させて、汗が止まったら外用薬を塗っていくなどしていきます。感染源になりやすい部分の、清潔を保つことも重要となります。

水虫に抗真菌薬の効果について

水虫は古くから感染症として広く知られてきたものであり、足の皮膚に感染するというのが典型的なものです。足の爪に感染して治療が難しくなるケースもあるものの、現代においては水虫に対して有効性の高い治療薬が開発されてきたことによってその治療は比較的容易なものとなっています。水虫の治療に用いられる抗真菌薬として典型的なのはアゾール系のものとアリルアミン系のものであり、いずれも真菌に特異的な性質に着目して開発されたものであることから、副作用が少なくて長期使用が容易であるというメリットを有しています。アゾール系の抗真菌薬はエルゴステロールの生合成を阻害し、アリルアミン系の抗真菌薬はスクアレンの代謝酵素を阻害します。これによっていずれの場合においてもエルゴステロールの含量を低下させるというのがメカニズムであり、人の細胞では必要ではなく、真菌の細胞にとって細胞膜の構成に必要なエルゴステロールが減らすことによって効果を発揮します。その効果は低濃度では増殖抑制程度のものですが、高濃度になると殺菌作用も示すことから、こういった新しい抗真菌薬を用いることによって水虫の原因となる真菌を殺すことができます。そのため、患部に存在している真菌を死滅させることが可能であり、水虫の完治を達成することができるようになっています。しかし、少しでも真菌が残っていると再発してしまうリスクが高いことから、症状が緩和しても根気よく抗真菌薬の使用を続けることが完治のためには不可欠であるということは留意しなければなりません。殺菌的な効果があるとはいえ、即効性で全ての真菌を死滅させるものではないことには注意しておくことが大切でしょう。
■抗真菌薬のひとつ
イトリゾール
■抗真菌薬に含まれている成分
テルビナフィン
■抗真菌作用によって水虫、カンジタなどの真菌感染症に強い効果を発揮する医薬品
ラミシール